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相続トラブル事例④

遺産分割がまとまらず、相続が数年間ストップしたケース

■ 事例概要

相続人は4名(長男・次男・長女・三女)。
両親が残した実家(築40年の一戸建て)が主な財産。
財産目録を作らず、誰が不動産を取得するかも決めないまま話し合いが始まったことが原因でトラブル化。


■ 発生したトラブルの流れ

  1. 財産全体の把握が不十分で、相続人ごとに“言い分”が異なる状態で協議がスタート。
    → 誰が何を欲しいのか不明確で、毎回の話し合いが平行線。
  2. 長男が「実家には住まないが売りたくはない」と主張し、他の相続人が困惑。
    → 「管理は誰がするのか」「固定資産税は誰が払うのか」で対立。
  3. 話し合いが長期化し、半年以上進展なし。
    → 固定資産税も未整理で、滞納寸前に。
  4. 長女が“もう面倒だから相続放棄したい”と不満を爆発。
    → しかし相続放棄は原則3ヶ月以内のため、すでに不可。
  5. 2年経過した後、三女が遠方に転居し連絡が取りづらくなる。
    → 相続人全員が揃う話し合いが事実上不可能に。
  6. 実家は空き家化し、庭木が隣地に越境、近隣から苦情が入る。
    → 行政から「管理不全空き家」の指導、修繕と伐採で20万円の出費。
  7. 結局、相続人の1人が家庭裁判所へ調停を申立てることに。
    → 協議開始から3年半が経過していた。

■ 最終的な結果

  • 調停で「売却して現金分割」が決定するまで 4年 かかった
  • 実家は放置期間の劣化(雨漏りなど)で査定額が 250万円下落
  • 固定資産税・空き家対応費用・調停費用などが多数発生
  • 相続人同士の関係は完全に悪化し、絶縁状態に

■ 教訓

  • 遺産分割協議は、財産目録を作って“情報を全員で共有した上で”スタートしないと破綻する。
  • 協議が長引くと、
    • 空き家の劣化
    • 税金滞納
    • 連絡のつかない相続人
    • 調停・審判
      と、時間が経つほど解決が困難になる。